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先天性鼻涙管閉塞について

今日もよろしくお願いします。

 

年末も近くなってきました。ユニクロのダウンの素晴らしさを改めて実感する日々です。

 

先日鹿嶋先生に勧められたキングコング西野さんの動画をみてみました。

今まで働いてきてなんとなく喉の奥にひっかかっていた違和感を論理的に分析してくれました。
premiumとluxuryの違いがポイントです。
自分なりの医療への応用について考えたことです。
医療は老若男女問わず公平に提供することが保険診療の決まりとなっています。
しかし誰だって
「優しい医者に診て欲しい。」「腕のいい医者に診て欲しい。」
と普通より良いサービスを要求します。
これは当然の心情ですが、今の日本の医療だと
「どこの医者に診てもらっても同等の医療を提供できるはずです。」
と言わんばかりに医療レベルの優劣が見えないようになっています。
自分のなった病気に精通し、かつ腕のいい医者を見つけるのは本当に大変です。
話は逸れますが、今良い医療脱毛サロンを探しています。良いところ探すのってすっごい大変です。
自分の体のことなので多少高いお金を払って良いサロンで脱毛をしようと思っています。
この「高いお金を払ってでも良いサービスを受けたい」
というニーズって素晴らしい医療においては埋もれてしまっていることが多いです。
USJでも入場パスに加えて、待ち時間が嫌だから1-2万円のエクスプレスパスを買ってる方はいらっしゃると思います。
そういう上級サービスにあたるものが医療にはないです。
西野さんの言葉を借りるとpremiumにあたる医療です。
オキュロは少なくともpremium以上にあたる医療は提供できていると確信しています。
自分はまずpremiumな医療を提供できるように努力します。
(今の所luxuryにあたる医療がなんなのかが自分にはわからないです…。今後追求していきます。)
そのためには医療の腕・知識を高めるのは当然ですが、医師としての教養や為人を高めることも必要だなと今更ながら思うようになってきました。勉強しながら素晴らしい書物やサービス・演芸に触れていきたいと思います。
目指せpremiumです!
前置きが長くなりました。
本日は先天性鼻涙管閉塞congenital nasolacrimal duct obstruction, 以下CNLDOについてです。
ニッチな涙道分野のさらにニッチな分野です。
小児における最も一般的な流涙原因と言われています。
広義のCNLDOは下記に示す通りです。
松村ら;臨眼67巻5号
先日3歳のCNLDOに対する全身麻酔下の涙道内視鏡手術を経験させていただきました。
まずは診断方法についてですが、まず思い浮かべるのは通水試験だと思います。
一番メジャーな方法ではありますが、鎮静をかけない限り涙小管損傷の危険性がある侵襲的な検査と言えます。
総合病院、大学病院だと鎮静をできると思いますが、実際小児科や麻酔科に依頼する手間があります。
ましてや開業医でそれを行うのはかなりハードルが高いと思います。
そこで登場するのが非侵襲的かつ簡便的な検査であるfluorescein disappearance test, 以下FDTです。
松村先生の報告によると感度は95.2%、偽陽性は30.0%と言われています。
つまりスクリーニングにはなるけれども確定診断向きではないということです。
狭義のCNLDOは「鼻涙管下端の膜性閉鎖または開口不全と診断または推定されるもの。加圧通水またはプロービング(ブジー)で治癒した症例」と定義されます。
その閉塞の仕方や初見について上記の松村先生の報告でまとめられておりとても示唆に富みます。
実際のチューブや挿入後の初見についてもまとめられており非常にわかりやすい論文だと思いました。
しかも46人、合計56眼において6ヶ月時点での成功率が100%というのは素晴らしい結果だと思います。
今回自分の経験した症例でも還流を加えることでslit状に膜状閉塞している部位を見つけ穿破できました。
小児の症例でもあり、数が限られます。なかなか経験できない症例を執刀できたのは有難いことです。
マイナーな眼科の中のさらにマイナーな眼形成眼窩外科という分野ですが、思ったより知らないことが多すぎて辟易します。
でも楽しいのでやめないです。今日もありがとうございました!

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著者情報

菊地 良

Ryo Kikuchi

経 歴

2016年 弘前大学医学部 卒業
2016年 青森県むつ総合病院初期研修医
2018年 亀田総合病院 眼科 常勤
2020年 オキュロフェイシャルクリニック東京
2020年 新前橋かしま眼科形成外科クリニック
2024年 まぶたとなみだのクリニック 院長
診療時間
8:15〜17:15 - -

[休診日]月曜・日曜・祝日
※当院の診療は完全予約制になります。

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