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内眼角贅皮 epicanthus について

今日もよろしくお願いします。

 

臨床眼科学会の締め切りが近くなってきたためスライド作りに追われておりました!現在深夜1時20分です。

学生時代から試験前などに追い込みをかけるタイプなのでこんな時間になってしまいました。

 

今回自分は下眼瞼睫毛内反に対するLid margin splitting+Hotz変法の手術成績と再発要因の検討について学術展示にて発表させていただきます。今回の発表形式がスライドの音声録音の持ち時間3分ということでかなり薄い内容にはなってしまいました。コロナになってから学会参加が億劫になっている先生方が多いと思いますが、ご覧になっていただけたら幸いに存じます。

 

 

 

ちなみに最近はラーメンから浮気してしまい、蕎麦にハマっております。わさびと大根と蕎麦で酒が進みます。

蕎麦はヘルシーだと思い込みいつも食べ過ぎてしまい、結局太りかけます。

 

 

 

さて今回は下眼瞼睫毛内反について調べていると内眼角贅皮についても語りたくなってきましたのでご報告させていただきます。

内眼角贅皮はモンゴロイドに特徴的で皮膚と眼輪筋によって形成されます。

内眼角贅皮があると眼裂幅が小さく見えるため容姿に影響します。

容姿に影響するだけだとほっといてもいいじゃん!って思うのですが、下記の場合は内眥形成の追加を検討した方がよいと思います。

①睫毛内反を合併した場合には眼瞼内側の睫毛が贅皮に当たり掻痒感を呈している。

②上下内側の睫毛内反手術時に内眥がつっぱって抵抗として働くと考えられる。

 

症例写真を示します。

 

これくらいだといいんじゃないの?と思いますが、このような睫毛の長くて濃い患者は実は目頭の症状(掻痒感、眼脂など)を強く感じていることが多いです。このような睫毛を”barb-like” eyelashesと表現している論文もありました。

 

実際の方法ですが、デザインは下記のように行います。

 

この皮弁に対してZ-plastyを行うとこのようになります。

目頭に突っ張っていた皮膚がなくなって内眼角がしっかり見えているのがお分りいただけるかと思います。

 

このように内眥形成にて内眼角贅皮を矯正すると目頭の症状がすっきりし、整容的にも目が大きくなるのでかなりオススメです。

 

 

文献的考察も行ってみたいと思います。

 

まず、modified Hotz法単独とZ-epicanthoplasty併用の手術成績を比べた下記論文によると

1)Jianxin Ni, et al. Modified Hotz Procedure Combined With Modified Z-Epicanthoplasty Versus Modified Hotz Procedure Alone for Epiblepharon Repair. Ophthalmic Plast Reconstr Surg. Mar/Apr 2017;33(2):120-123.

 

治療経過が”excellent”だった割合が単独群では78%、併用群では98.6%と併用群の方が結果が優れていました。

 

 

次に下記の論文もmodified Hotz単独とepicanthoplasty併用の手術成績を比べたものですが

2)Hitoshi Nemoto, et al. Reduction in Recurrence Rate by Combining Modified Hotz Procedure With Epicanthoplasty to Treat Congenital Epiblepharon. Ann Plast Surg. 2020 Jun;84(6):632-637.

 

併用群の方が再発率が低下したとのことです。上眼瞼と下眼瞼を切り離すことで下眼瞼鼻側の症状を改善できます。

 

 

また、下記論文は内側の下眼瞼epiblepharonについてmediar epicanthoplastyのみ施行したというなかなか攻めた内容です。

3)JeongJae Oh, et al. Medial lower lid epiblepharon repair solely by skin-redraping medial epicanthoplasty. Br J Ophthalmol. 2014 Oct;98(10):1437-41.

 

過度な余剰皮膚・筋肉のない内眼角贅皮を伴う下眼瞼内側epiblepharonは従来の方法(Hotz変法)を用いずともepicanthoplastyのみで良好な結果を示したとのことです。

 

 

 

色々な先生方の手術方針を見てみるとそれぞれの考え方があって面白いです。

適応や術式選択、手技について自分の最善を検討し続けていきたいと思います。

今日もありがとうございました!!

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著者情報

菊地 良

Ryo Kikuchi

経 歴

2016年 弘前大学医学部 卒業
2016年 青森県むつ総合病院初期研修医
2018年 亀田総合病院 眼科 常勤
2020年 オキュロフェイシャルクリニック東京
2020年 新前橋かしま眼科形成外科クリニック
2024年 まぶたとなみだのクリニック 院長
診療時間
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※当院の診療は完全予約制になります。

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