2024.02.27
APAO 2024に参加してきました!
今回は、2/22-25にBaliにて開催されたAPAOに参加してきました。
オーラルはなく、E-posterのみでした。
オーラルや論文作成のためにまだまだアカデミックの精度を上げていかなければと日々痛感します。
オーラル発表がない学会はとてもさみしく思うようになってしまいました。
しかし、海外学会に参加することがだんだん常識になってきていることに驚きました。アジアで活躍している先生方はフレンドリーで気さくに話しかけてくれるため英語に全く自身のない自分でも少しずつコミュニケーションを取れるようになってきたような気がしなくもありません!!
面白かった経験がいくつかありました!
参加して面白かった経験その1
1つ目は韓国のAsan Medical Centerの1週間見学のときに出会ったJosephが各国の若手眼形成外科医の飲み会に誘ってくれたことです。
フィリピン人 2人、タイ人 2人、台湾人 1人、マレーシア人 1人と神谷先生と飲んできました。みんな若くてフレッシュでめちゃくちゃいい人たちでした。
Josephの人脈力は並々ならぬものを感じます。
海外の多くの国ではOculoplastics Fellowshipがある大学が非常に限られています。
特にアジアでは学べる場所がかなり限られており、競争率が非常に高かったり他国に学びにいかなければなりません。学ぶためのハードルがかなり高いです。
対して日本では専門を選ぼうと思えばいつでも選べますし、Domestic Fellowship Programという概念があまりない…?ためすぐに始めることができます。
自分は眼形成を学ぶと決めたのが29歳の時でした。
この会を通じて、国際的に自分がいかに恵まれた環境で学べているかを痛感しました。みんなは苦労してやっとProgramに所属して勉強し、手術となるとさらにその先です。
何事も若いうちに早めに進路を決めることが大事ですね。
最近僕くらいかそれ以下の年代の医師をみていると、
「学会?いやそんなに頑張りたくないです。普通に一通りできたらいいかなと。。」
「専門?特に必要ないです。決めるつもりもないです。一般診療が普通にできたらいいです。」
「手術?やりたいはやりたいですけど、極めるまでは。。クレーム怖いですし。。」
みたいな意見が多い気がします。
一般眼科の日常診療に慣れてしまうと、一つの専門分野を深堀りできず器用貧乏に陥りがちです。一つに絞ったほうがより重宝されやすいと思います。
自分は元々全く真面目な方ではなかったですが、今は専門を決めて本当に良かったと思っています。
参加して面白かった経験その2
2つ目の経験は、バンクーバーのthe University of British Columbia (UBC) の臨床教授であるPeter Dolman先生と話せたことです。Dolman先生は甲状腺眼症や涙道手術における世界的権威の一人です。
ちょうど8月にバンクーバーで開催されるWorld Ophthalmic Congressに出席する予定ですのでUBCの見学もできたら嬉しいです!
参加して面白かった経験その3
3つ目は中国の発表についてです。
中国はアジアの中では非常にアグレッシブな国の一つです。
北京大学、上海交通大学、香港中文大学などは経鼻骨減圧やRobot-Assisted Orbital Fat Decompression Surgeryや深部外壁の最大減圧などかなり攻めた治療を行っています。いずれも安全性に問題はないのか。。。と思うことも多いですが。。
甲状腺眼症の治療は日々進化しているので負けないように頑張りたいです。
また発表で面白かったのが顔面神経の走行の解剖についてです。
lower eyelid blepharoplastyやbrowplastyなど眼形成外科医の手術範囲がだいぶ多岐に渡ってきました。顔面を広く手術するために重要な構造の一つに顔面神経があります。
前頭枝については
上図の如く耳珠から外眼角を結ぶ線から45度上方約2横指に前頭枝がいます。
browliftのときは注意が必要です。
また頬骨枝については
上図の場所がCritical Zoneと言われており、lower eyelid blepharoplastyの時には注意が必要です。
海外学会は本当に面白いです。今後も継続して参加したいと思います。
今年はESOPRS、ASOPRS、WOC、APSOPRSに参加予定です。頑張ります。
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2024.02.13
眼科手術学会 眼瞼義眼床手術学会で発表してきました。
今日もよろしくお願いします!
皆様元気に勉強してますか?私は様々な締切に追われる中、ほどよい負荷の中で元気に生きております。
2/2〜2/4 第47回日本眼科手術学会学術総会と2/3 第35回日本眼瞼義眼床手術学会に参加してきました!
2/2はインストラクションコース
2/3は一般演題
2/4も一般演題
で発表してきました。合計3つの発表をするなんて相当クレイジーだと思っていたのですが、鹿嶋先生から「俺は1日MAX3回したことあるよ。」と言われ、「まだまだだな笑」と思いました。
元々亀田総合病院眼科に後期研修医としていたときは学会発表や論文作成が大嫌いでした。当時は眼科研修医だったので緑内障や硝子体などの眼科日常診療はすべて面白いと感じられました。
しかし、日々をこなすのに精一杯になってしまってさらにそこから勉強しよう!
という強い興味を持てませんでした。
加えて学会発表や論文作成を積極的にやっている先生があまりいませんでした。
指導医の先生に手取り足取り教えていただいた初めての英語論文は投稿料が30万近く自腹を切ることになり、もう二度とアカデミックなことはしない!と思ってました。
オキュロに来てからは180度見方が変わりました
オキュロでやっている手術は日本どころか世界でもやっている人がほぼいないであろうものがたくさんあります。
そういう手術をやっていると、「オキュロでやっている手術がやりっぱなしになっていないか?誰かがデータを出して有効性を示すべきではないか?」という使命感に変わってきます。
こういう感覚はたくさんの手術を経験して学会に出て、トレンドを見た上で思ったことです。たくさん手術をやるのであれば、その結果を医学会に還元しなければと思っています。
今も学会発表や論文が存分にできているわけではありませんが、やることに抵抗はだいぶ少なくなってきました。
(偉そうなこと言ってますがいつも提出が遅れています。。。指導医の先生方に申し訳ない思いです。。。。)
今後も手術・アカデミック共に頑張っていきたいと思います。
モニター治療症例について
今日は最近執刀させていただいたモニターの方々をお見せしたいと思います。
読者の中には「この菊地という医者はなんかよくわからない話を展開しているけど腕あるのかい?」と思う方といらっしゃるでしょうからお見せしたいと思います。
①甲状腺眼症の眼球突出に対して眼窩脂肪減圧術を施行
突出が比較的強い方で平均よりも多くの脂肪を切除しました。
だいぶ出目感が改善されたかと思います。
②20歳代女性・クマがコンプレックスだった方・裏ハムラ法を施行
術前写真を見ても、「え!?全然ひどくないじゃん!」と思いますが、本人は強くコンプレックスに思っていました。
手術の適応は必ずしも医者に決められないことも多く、患者から教わることも多いなと思った方です。
③先天性の眼球突出・腫れぼったい目がコンプレックスだった方・眼窩脂肪減圧術を施行
上下眼瞼共に腫れぼったい感じが改善しました。
脂肪減圧は主に下眼瞼から行いますが、術前にはなかった上眼瞼のsulcusが術後から認められます。
多少痩せたように見える瞼の方が現代の審美基準だと美しく見えます。
④下眼瞼脂肪ヘルニアに対して裏ハムラを施行
下眼瞼のクマがだいぶ目立たなくなったことがわかるかと思います。
ちなみに上眼瞼は はせがわ眼科まぶたと眼のクリニックの院長である長谷川先生の執刀です。
⑤「上眼瞼の逆さまつげ・眼瞼下垂・目頭のかゆみ・眼脂」に対して上眼瞼皮膚切除+内眥形成術を施行
まつげがしっかり立ち、症状・見た目共に改善しました。
術後とても喜んで頂けたのが印象的な方でした。
⑥ヒアルロン酸歴あり・右顔面にヒアルロン酸が移動してしまい不自然な外見に・右ヒアルロニダーゼ注射+挙筋前転手術施行
この方は改善するまで複数回手術を行った思い入れの深い方です。
左右差に最後まで苦しみましたが、左右差がだいぶ改善されたのがわかるかと思います。
何回も手術に付き合って頂いてありがとうございました。
今後はお勉強系のお話に加えてモニターの方の症例写真もお見せしていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。
今日もありがとうございました!
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2024.01.17
眼角動脈(Angular Artery)の位置について
さて、今日はAngular artery(以下、AA)についてお話したいと思います。
AAとはなんぞや?と思っている方も多いと思います。
日本語では「眼角動脈」と訳されます。顔面動脈の終末枝の一つです。
このyoutube動画が非常にわかりやすいです。
ハムラをするときは、どうしてもAA付近をいじらなければなりません。
上の図はtear troughを示しています。
tear troughはorbicularis retaining ligamentで最も目立つ場所です。
したがって、ハムラできれいに治すのは比較的難しく、場合によってはヒアルロン酸注入で補わなければなりません。
上の図は、顔面動脈がどのようにAAに分岐するかについて、文献レビューで報告した論文から引用したものです。
引用論文はこちら
ご覧のように、ほとんどの分岐パターンでAAはtear troughの近くを通っています。
走行がわかったところで次に深さはどうなのでしょうか?
この論文も非常に興味深いです。156人の被験者を対象に、造影CTを用いて皮膚からのAAの深さについて述べています。
この図に示すように、内眼角から鼻唇の下縁までの距離を4等分してそれぞれの高さで評価しています。
LAO 口角挙筋 LLSAN 上唇挙筋 OOM 眼輪筋
上図はその結果です。P3(内眼角から約2cm下)LAO(95.9%)とLLSAN(97.0%)では表在性が最も多かったが、OOM(54.9%)では深在性であった。P2(内眼角から約1cm下)LLSANでは表在性(91.3%)、OOMでは表在性(74.0%)であった。P1(内眼角の水平レベル)LLSANでは表在性(83.1%)、OOMでは表在性(82.7%)であった。
次に実際の深さの測定です。
P3における平均の深さは4.10±1.9mm(範囲:1.0~11.0mm)
P2における平均の深さは1.79±1.4mm(範囲:1.0~8.0mm)
P1における平均の深さは1.02±0.62mm(範囲:1.0-3.0mm)
でした。
AAの深さは頭側にいくほど浅くなりますが、その深さはかなりバラツキがあるようです。
以上を踏まえ、私なりの解釈を述べておきます。
①ハムラの時にAAを損傷する不安がありますが、ほとんど場合でORL部位では動脈は筋肉の中もしくは筋肉の表在性にあります。ハムラの操作は骨膜上で行われるため、AAを損傷する可能性は低いです。
②AAは、内眼角に近いほど中顔面筋の表層に位置します。筋肉の表層に位置するということは、筋肉組織によって隔てられているため、骨膜上平面(筋肉下平面)がより安全な平面であることを意味します。つまり骨膜上平面へのヒアルロン酸注入は比較的安全であるかもしれないです。(完全に安全ではないので、針先を動かしながら少しずつヒアルロン酸を投与することが必要です!)
今日は以上です。手術学会のインストラクションコースと一般演題、眼瞼義眼床学会の一般演題、APAOのスライドを今月中に仕上げなければなりませんので頑張ります!
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2024.01.09
内上方眼窩の神経解剖について
皆様あけましておめでとうございます。
今年は年明けから大変な事件が続いておりますが、元気にお過ごしでしょうか?
先日SHEN YUNを見てきました。
ASOPRSでSan Franciscoに行ってきたときにテレビでやたら宣伝していたので、ググってみるとちょうど渋谷公演がやっていたので予約してみました。
中国舞踊は見たことがなかったのですが、その圧倒的な美しさに心奪われました。
この公演は、中国の5,000年にわたる豊かな文化遺産を描き出していて、独特の舞台演出と技術は目を見張るものがありました。
伝統的な中国舞踊はとても美しく、ダンサーたちの優雅な動きはまるで絵画のようでした。
衣装もとても個性的で美しく中国の歴史と文化の深さを感じさせます。
また、ライブオーケストラの演奏は、東洋と西洋の音楽が融合した独特の響きで、舞台の雰囲気を一層高めていました。
もっと宮廷舞踊みたいなものを想像してましたが、庶民の踊りや古典舞踊などをメインにやっていました。
一部中国共産党に対して批判的な内容も入っていた感じもしたのがひっかかりましたが、、
何事も経験ですね。
興味のある人は是非。
眼窩の神経解剖について
さて本日は眼窩の神経解剖についてです。
最近OFCにも難しい症例をたくさんご紹介いただけるようになってきました。
眼科医としてはあまりいじりたくないブラックボックスである眼窩内上方について述べたいと思います。
内上方眼窩に侵入するために重要な構造物は上斜筋、眼窩上神経、滑車上神経、滑車下神経です。
その走行についてですが、この教科書が非常にわかりやすいので供覧します。
言葉で3つの神経を説明します。
三叉神経節から分岐した眼神経は上眼窩裂を通り、前頭神経となり、眼窩上神経と滑車上神経になります。
眼窩上神経は、結膜、上眼瞼および前頭から頭頂の皮膚に分布します。
滑車上神経は、上眼瞼皮膚と結膜(特に内眼角付近)、額の下部、正中線の皮膚に分布します
また、眼神経の分枝である鼻毛様体神経は、内眼角へ行き滑車下神経となります。
滑車下神経は、内眼角部の知覚を司ります。
さらに、鼻毛様体神経の分枝である前篩骨神経は、鼻背、鼻尖の皮膚に分布します。
そして滑車下神経と滑車上神経は尖端でループを形成します。
図で書くとこんな感じです。
眼窩上神経はなんとなく前頭神経由来なのがわかりますが、滑車上神経、滑車下神経は似た名前にも関わらず前頭神経と鼻毛様体神経と別々の神経から分岐します。
また解剖図からもわかるように直筋の支配神経は直筋の裏面の後方1/2〜1/3に付着するため眼窩をいじる際は注意が必要です。
これを機に覚えておきましょう。
Kelvin KL CHONGさんが訪問
去年末にThe Chinese University of Hong Kong (CUHK)のAssociate ProfessorであるKelvin KL CHONGがOFCに訪れました。
手術やリサーチの話をたくさんしてくれてとても尊敬できる人でした。
近い未来にAsan medical centerに続いてCUHKにも見学に伺いたいと思っています。
こういうご縁を今後も大事にしていきたいと思います。今年もよろしくお願いします。
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2023.12.05
冬季休暇のお知らせ
冬季休暇のお知らせ
2023年12月31日(日)~2024年1月9日(火)は冬季休暇のため休診させていただきます。
12月31日(日)
休診
1月1日(月)
休診
1月2日(火)
休診
1月3日(水)
休診
1月4日(木)
休診
1月5日(金)
休診
1月6日(土)
休診
1月7日(日)
休診
1月8日(月)
休診
1月9日(火)
休診
休診日カレンダー
2023.11.24
第4回日本眼科AI学会総会に参加してみました
AI学会 in パシフィコ横浜ノースに参加
本日はAI学会 in パシフィコ横浜ノースに参加してきました。
僕のメンターの一人である加藤直子先生がシンポジウムで発表するとのことで
「新しいものに首を突っ込むのは大切です!」
とコメントを頂いたのできてみました。
ただ一言
難しいです!笑
眼形成分野の発表としては北口先生がスマホで顔写真を撮るだけで眼球突出度がわかる!?という面白すぎる発表をしていました。
まだまだ課題が多いですが、色んな分野の先生方がスマホ診断のことを発表していたので非常に面白かったです。
データサイエンスを学ぶ上でAI診療はもう切り離せないと実感しました。
新井紀子先生の発表について
そんな中で素人にもわかりやすく本当におもしろいと思ったのは新井紀子先生の発表です。
「AI vs.教科書が読めない子どもたち」という本の著者です。(これを機に買ってしまいました。)
話を完全に理解できたわけではありませんが、、、、
これからは専門性がなく、文脈などの意味を理解できない人はAIに取って代わられ易い時代が来ます。
AIが人間を超えるいわゆるシンギュラリティというのは、先生曰くAIが統計を駆使したコンピューターの演算ソフトである以上必ず起きないとのことです。最近の人間が苦手としている文脈や空気を読むや臨機応変に関してはAIも苦手としている分野で、そこを強みとしない限りAIに仕事を奪われかねます。しかし、専門家である以上はAIの嘘を見抜き利用することで自分を助けるツールとして利用することができるとのことでした。
もし自分が専門のない一般眼科医だといずれは取って代わられるかもしれませんが、オキュロの眼形成の専門家である以上はそれを利用することで眼形成におけるAI診療の手助けになれればいいなと思いました。
poorな内容ですが濃密な勤労感謝の日でした。またお願いします。
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2023.11.23
ASOPRSが終わりました!!
今日もよろしくお願いします。
10/6-9 日本臨床眼科学会(東京)
10/28 日本眼窩疾患シンポジウム(広島)
11/2-3 アメリカ眼形成再建外科学会 ASOPRS、11/4-7のアメリカ眼科学会 AAO(San Francisco)
に参加してきました。
臨眼、シンポジウム、ASOPRSはoral presentaitionでした。
AAOはcadaver dissectionコースを受講しました。
ナポリに引き続き、初めての経験が多く混乱することが多かったですが本当にいい経験ができました。
まず臨眼について
臨眼の中では眼形成・眼窩・涙道セッションはまだまだ小さいセッションです。
しかし、最近どんどん認知度が高まっているような印象があります。
普通の眼科医の先生方からはあまり興味はないかもしれませんが、眼形成・涙道は本当にcommon diseaseでものすごく患者層が広いです。1日一般外来をやると何十人も困っている人を見つけられます。今後どんどん大きくなっていけばいいなと思います。
インストラクションコースと一般演題で発表しました。
インストラクションコースでは鹿嶋先生、尾山先生、藤本先生、山中先生、山名先生と一緒にセッションができました。
インストラクションを担当するのは3,4回目ですが、この31歳の若造がほとんど年上の先生達に講釈を垂れるなんて本当に面白い話だと我ながら毎回思います。機会を頂いてありがとうございます。後輩達はいくらでも成長し続けますので今後も追い抜かされないように走り続けます。
一般演題は座長を大湊先生にやっていただき、オキュロの同じ若手である小滝先生、永岡先生と一緒に発表してきました。
鹿嶋先生が当日いないことが直前にわかったので、まさかの指導医として初参加でした。
「俺が指導医!?笑えるわ……。」
と臨みましたが、会場の先生方本当に優しい方々で怖い質問が全く来なかったので良かったです。
指導医ポジションは場のケツ持ちの役割です。
よって発表者よりも気を張って発表を聞かなければならないためより濃密な時間を過ごせました。
シンポジウムについて
今年でシンポジウムの出席は3回目です。
シンポジウムは主に聖隷浜松病院出身の先生方が多く出席する会です。
日本中の御高名な先生方と少しずつ親交を深められるのは非常に喜ばしいことです。
シンポジウムは臨眼よりは相当マニアックな会です。
毎回病理や病態について著名な先生方が語り合っているシーンは圧巻です。。。
自分はサージカルのことはある程度語れると自負しておりますが、病理や病態生理はまだまだ勉強不足であると実感します。
毎回参加してお叱りを受けながら少しずつお作法を教えて頂けたらと思います。
ちなみにシンポジウムでも指導医ポジションでの参加でした。
鹿嶋先生・三村先生を始め、オキュログループのトップの先生達が一人も参加されなかったので、永岡先生と手に汗握りながら発表してきました。会場にいた緒方先生がとても励みになったのを覚えています。
シンポジウムでもそこまで怖い質問は来ず、
発表に関して色々なアドバイスやヒントを頂けたので今後論文化するときに活かしていこうと思いました!
ASOPRS2回目の参加にして初めてoral presentation
ここからが本題です。
ASOPRS 2回目の参加にして初めてoral presentationをしてきました!!
日本人でおそらく6人目?の発表で、Aesthetics sessionでは日本人初の発表ができました。
今年はSan Franciscoでの開催です。San Franciscoはアメリカベストシティランキングでは第4位の都市で通称”Fog City”と呼ばれています。
アメリカで一番美しい橋と言われているゴールデンゲートブリッジがある、とても風光明媚な街です。
世界中色々な都市を巡ってきましたが、トップ5に入るかと思います。
最近では麻薬中毒者が溢れ、治安が悪いというニュースが目立ちますが全然怖い思いはせず安全に過ごせました。
ゴールデンゲートブリッジをはじめ、アルカトラズ島、アメリカ最大の中華街、日本街、ヨセミテ公園、ナパバレー、その他博物館、美術館など観光地が多いです。
観光の話はさておき、ASOPRSについてです。ASOPRSで毎回すごいなと思うことが、みんな秘蔵のビッグデータを持ってきて明日の診療からすぐ活かせるような情報がたくさんあります。
例えば
ptosisのない皮膚弛緩主体の下垂患者においては
眉毛-重瞼距離の長い人はBlepharoplasty
眉毛-重瞼距離の短い人(特にNegative vector)はblow lift
が有効であるのではないか
トラネキサム酸の静注や局所麻酔との混合によって術後のダウンタイムの短縮を図れる
→実際これはオキュロで開始しました!
エクスパレルは「リポソーム」というカプセルのような構造に包まれたブピバカインで眼球内容除去・眼球摘出において、術後72時間のゆっくりした鎮痛が得られる。
裏ハムラに代表されるLower eyelid blepharoplastyで眼球突出度が少し改善し、sulcus少し深くなる。
減圧効果がほんの少しあるのではないか?
ボトックスの涙腺注射はC-DCRと同等の自覚症状スコアの改善がみられる
などなどでした。
他思ったのはどんどんAI解析の発表が増えてきていることです。
自分も今後学べる機会を貪欲に求めていかなければならないと思いました。
誰かよかったら教えてください。。
自分の発表に関してはなんとか無事終わることができました。。。
英会話の先生に発音を添削してもらい、何十回も練習したので発表自体はなんとかなりました。
座長のUCSFのRona Silkiss先生が僕を気遣って優しい質問をしてくれましたが、英語がよくわからず明後日の方向の回答をしてしまったのが悔しかったです。。
AAOの解剖実習に参加
あとはAAOの解剖実習に参加し、freshな献体を用いてHughes flapとTenzel flapを学びました。
仙台院院長の目黒先生と拙い英語でなんとか頑張りました。日本ではfreshな献体を用いた解剖を行う機会がほとんどないためとてもいい経験ができました。
全体を通して、海外学会というのは他では得られない本当に貴重な体験でした。専門医をとる前からこの分野に専門を決めてここまで頑張ってきてよかったなと思います。オキュロでは日本トップクラスのたくさんの手術症例があるので今後もデータ化を行うことで今後の眼形成眼窩涙道分野の発展に寄与できたらと思います。今日もありがとうございました!
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2023.09.27
ESOPRSを終えて
今日もよろしくお願いします。
9/18にナポリからフランクフルト経由で帰還しました。
はじめてのヨーロッパ学会でしたが非常に実りになりました。
ヨーロッパにはヨーロッパのコミュニティがあり、独特の雰囲気や有名な先生を何人か知ることができたので今後のお勉強や人脈開拓に活かしたいと思います。
海外学会に何個か行って思ったことですが、ASOPRS以外の眼形成系の学会は若手医師が参加している国が少ないです。
有名な先生は当然たくさん出席しているのですが、その弟子にあたる人がいないのが寂しいなと思いました。
しかし、そんな中自分が出席できていることは本当に贅沢な体験をしているんだなとも実感できました。
一方で自分より後世に色んな意味で投資をしていって次につなげなければならないという責任も感じました。
また、世界中に同年代の眼形成眼窩外科を志す仲間をもっと増やしたいです。
シンガポールの研修医達やAsan medical centerで出会ったJosephやYeong Aのような同年代の仲間がいれば国を超えてみんなでレベルアップしていけます。今後も学会や見学という場をフルに活かして輪を広げていきたいです。
そしてそのためには名刺代わりとなる論文を書かなければならないので、今悪戦苦闘中です。。。。頑張ります。
追加でESOPRSで学んだことを書きたいと思います。
1つ目はIran University of Medical SciencesのNasser Karimi先生の発表です。
ちなみに既に論文化もされているみたいです。
裏ハムラの時にOrbicularis retaining ligamentを外した後、Goldberg methodであればfat pediculeをligamentの下にrepositionするのが伝統的なやり方です。しかし、Karimi先生はmincedした眼窩脂肪をligamentの下に置いてきてそのまま終了という術式を行っていました。
固定しなくもいいのかな、、とか、眼窩脂肪をミンチにしてる時間があればrepositionした方が速いのでは、、、?
とも思いましたが、、、
最大の長所は抜糸を要さずに従来の方法と同等の結果を期待できる、という点です。
手術はより低侵襲になっていくべきなのでもしかしたら裏ハムラのやり方もだんだん変わっていくことが想像されます。
オキュロでもハムラをより低侵襲に、かつ効果を最大にするために色々な思案が行われています。
今後そういうところもデータ化していきたいと思いますのでお楽しみに。
2つ目はWashington UniversityのPhilip L. Custer先生です。
この先生も論文を既に出しています。
Hatchet Flapは僕も勉強不足で知らなかったですが、内眼角や下眼瞼欠損症例に対して中顔面を用いた再建です。
Philip L. Custer, 2018
自分はまだまだ再建術が得意とは言えないですが、このような再建があることがしれてよかったです。
Philip L. Custer先生は70例で4例の肥厚性瘢痕、1例の瘢痕性眼瞼外反を認めるのみで他合併症がなかったとのことでした。
適応症例があればぜひトライしてみたいです。
最後がイギリスのQueen Victoria HospitalのK Ziahosseini先生の発表です。
機能性流涙症への涙腺ボトックス注射についてです。
経結膜で眼瞼部涙腺にボトックスを2.5〜5単位投与することで、涙の分泌に必要なアセチルコリンのシナプス前遊離が阻害され、流涙評価スケールの1つであるMunk scoreが低下するという内容です。
今回の新しい内容は適切に投与すればC-DCRと同程度のMunk scoreの改善が得られるという驚くべき内容でした。
機能性流涙の症例があまり多くないので治療経験はありませんが、今後積極的にやってみたいと思います。
以上です。やっと涼しくなってきましたね。食欲の秋ですが食べすぎずにいきたいと思います。
最後にナポリの朝日です。本当に良い思い出になりました。皆さんありがとうございました。
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2023.09.20
11月の休診日のお知らせ
11月の休診日のお知らせ
当院では、下記の日程にて休業を予定しております。
11月1日(水)
休診日
11月2日(木)
11月3日(金)
11月4日(土)
11月5日(日)
11月6日(月)
11月7日(火)
11月23日(木)
休診日
2023.09.15
はじめてのESOPRS
今日もよろしくお願いします。
今回のブログはイタリア第3の都市ナポリからお届けしてます。
初めてESOPRSに参加しました。
APAOや1st Asia-Pacific Orbital Disease and Thyroid Eye Disease Meeting 2023はアジア規模の学会のため、なんとなく距離が近くてみーんな友達みたいな雰囲気でした。新参者の僕も受け入れてくれたように思いました。
しかし、ヨーロッパ学会は全然違う雰囲気です。
アジア人で参加しているのが各国から1-3人程度しかおらず、特にナポリは街を歩いてもほぼアジア人がいません。
めっちゃアウェイですし英語がまだまだ堪能とは言えないので緊張しますが、新しい知識や経験は本当に素晴らしいです。
自分は今回oral presentationは落ちてしまいましたが、e-Posterでアクセプトされました。
次は是非oralで参加したいです。
学会3日間の初日である本日はpre-meeting courseという総論に近いような内容でした。
話していることを理解するだけで非常に疲れますが、今日見てて面白かった内容を共有します。
まずは眼形成外科医なら一度は見たことであるであろうこの手術動画サイト
で有名なIowa大学のRichard C. Allen先生の発表です。
腫瘍や外傷などによる下眼瞼の欠損について、部位や範囲によって再建方法を変えましょうという内容です。
再建って本当に多岐にわたりすぎてよくわからないのですが、体系的に分けていたので紹介します。
まず第一に前葉と後葉をわけることです。
前葉と後葉は必ずわけることです。
前葉と後葉は弛緩の程度が異なることが多く、また血流の関係から別々に再建しなければならないので前葉後葉は必ず分離します。
再建の順番は必ず後葉からです。常に不足しやすいのは後葉なのでそちらを再建すれば前葉は如何ようにでも再建できます。
また、前葉 後葉を分離して再建すると多くの場合前葉に垂直方向の瘢痕を作らなくてもよくなります。
部位に応じて
下眼瞼外側の欠損は
Rimの骨膜を利用して外眥靭帯再建する。
中央の欠損
前葉と後葉を分離してから後葉のdefect部位を縫い寄せる。
内側の欠損
Cantholysisして後葉を有茎皮弁としてから、前葉と後葉を分離を行います。
その後、後葉の有茎皮弁をmediarに移動させて、Hewes flap or 骨膜を利用したcanthoplastyで再建する。
文章で書くと難しいですが上記のように再建すると非常にわかりやすいです。
Hewes flapてなんぞよ?という方はこの論文を見てみてください。
この方法は三村先生から教わったことでしたが、今回の発表と繋がってとても興奮しました。変態ですね。
https://www.researchgate.net/publication/326676711_Blood_perfusion_in_Hewes_tarsoconjunctival_flaps_in_pigs_measured_by_laser_speckle_contrast_imaging
もう一人興味深かった先生はAthensのGeorge Charonis先生です。
instagramでちょこちょこキレイなlower eyelid blepharoplastyについて投稿している先生です。
https://www.instagram.com/georgecharonis/?hl=ja
方法は典型的なGordberg先生のTransconjunctival Orbital Fat Repositioningです。
皮膚切開よりも経結膜を好むようでした。
やり方はオキュロとすごく似ていましたが、
違うコンセプトでやってたのは
下斜筋をきれいに出して、mediar fat padとcentral fat padが下斜筋の奥でスムーズに動く状態にしてからrepositionするというものでした。
これに関して理由を本人に質問したのですが、上方視した時の下方への牽引が解除されてより平坦に近い下眼瞼になる との回答でした。また、Canthopexyを度々併用するようで、糸は5-0マクソンを使っていました。
lower eyelid blepharoplastyは色々なやり方はありますが、鹿嶋先生含めて世界の手術件数の多い先生のコンセプトは大きく異ならないのかなと思いました。
初日はこんなところでしょうか。
明日も英語と眠気と戦いながら望みたいと思います。またよろしくお願いします。
最後にナポリの絶景の写真を投稿して終わります。ありがとうございました。
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